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オンライン交流を始めたシニアが急増 悪いことばかりではないと前向き ~コロナ自粛生活でのシニアの意識と行動を調査しました~
2020年6月17日
シニア世代にライフスタイル提案と情報提供を行っている有限会社アリア(代表・松本すみ子 東京都中央区)は、コロナウィルス禍での「ステイホーム期間に何をしていましたか?」という簡単な調査をアンケート形式で行いました。
調査は2020年5月19日(月)~31日(日)の2週間。facebookやメールマガジンなどで募集し、71名から回答をいただきました。集計結果は下記のとおりです。
今回の調査で浮かび上がったことは、シニア世代にもネット社会の影響が色濃く出たことです。自粛期間には家族や友人と直接会うことがかなわないことから、唯一の手段であるオンラインでの交流を選び、苦手意識を克服して使いこなした様子が見て取れます。
その経験は今後、シニアの就業環境だけでなく、友人・知人とのコミュニケーション、家族とのつながり、学習、旅行、医療関係の受診・診察など多方面に間違いなく影響を与えるのではないでしょうか。
【基本データ】
◆年齢:60代以上からの回答90%
30代:1名
40代:1名
50代:5名
60代:32名
70代:26名
80代:6名
◆性別
男性:45名(約63%) 女性:26名(約37%)
◆質問内容
- あなたの年齢は?
- 性別は?
- ステイホーム期間にもっともやっていたことは何ですか。
- 何か新たに取り組んだことなどはありますか。
- ステイホームの感想
【調査結果から見えたこと】
1. ステイホーム期間にもっともやっていたことは何ですか。(複数回答)
- 「整理・断捨離など身の回りの片付けや掃除」、「ウォーキング・ラジオ体操」、「料理(男 性も)」、「読書」、「ビデオやDVD鑑賞」、「家庭菜園」、「手芸・工芸」などと予想通りの回 答が多かった。
- いっぽう、ネットを使った過ごし方も多く、「ZoomやLINEを使って家族や友人とのオン ライン会議や飲み会をした」、「この機会に初めてZoomを使った」、「Zoomのやり方を覚え た」という声がほとんど。ステイホーム期間に多くのシニアがオンライン会議のスキルを 身に着けたことが分かる。
- Zoom利用は年代を問わずで、70代、80代シニアもZoomを使 いコミュニケーションを楽しんだようだ。疎遠になっていた友人とつながる機会になっ たという意見もあった。
- 「いつも同じ」という意見には、「今までと変わらずに仕事(テレワーク)・通勤」グルー プと、すでに退職していて以前からステイホームのような状況にあったためという2通 りの理由があった。
- シニアらしく、子供夫婦や孫の世話、親の介護という答えもあり、家族との緊密な関係を 持つ機会にもなったようだ。
- このような状況でも公園ボランティアや花壇の世話などの地域活動を続けた人たちもい た。
2. 何か新たに取り組んだことなどはありますか?(複数回答)
- オンライン会議がもっとも特徴的。断捨離など1の回答と重なる部分が多く、新 しく何かをするというよりは、普段したくてもできないこと、気になっていたことを行っ たという意見が多い。特になしも少なくない。
- オンライン会議のほかに特徴的だったのは「学習」。ウィズコロナの社会では労働環境が さらに厳しくなるとの見方から資格の勉強を始めたという人もいた。
- シニアならではの特徴として「執筆」が挙げられる。今までの仕事の集大成のほかに、小 説や自分史に取り組んだという回答があった。
- 「各種見直し」にはPCやスマホの買い替え、携帯料金の見直しが含まれる。
3.ステイホームの感想は?(複数回答)
- 不安や不満としては、「退屈だった、飽きた」、「運動不足でコロナ太り」、「頭も体も劣化 を感じる」、「外出・旅行ができない」、「長年通ったバーや芸術活動家が閉店や廃業したの を目のあたりにして寂しい」、「子供や孫、友人と会えない」、「友人と会えない」「仕事が なくなって困る」、「勤務先の経営の大変さを実感」などの意見あり。
- 毎日の感染者数に神 経をとがらせていた人も。
- 卒業式も入学式もまともにしてもらえない子供への親の複雑な心境吐露もあった。
- しかし、「悪いことばかりではなかった」、「今までの日常や人生を考えなおすいい機会」、 「やることはいくらでもある」、「出費が減って効率的」という前向きな意見も少なくなか った。現役世代からは「妻といることに慣れて引退後の練習ができた」、「会社も通勤もな くてストレスフリー」という歓迎する意見も。
- 「コロナがなかったらこんなに動画を観た り、オンラインレッスンをしなかった」は多くの人に共通する意見のようだ。
- テレワークや在宅勤務に関しては「集中力と時間の切り替えが大変」、「一人で仕事をする のは苦痛」という声が。
- 女性からは「主人のテレワークで生活が一変」と、惑う様子の感 想があった。
◆感想の中からピックアップした「アフターコロナ・ウィズコロナ」への思い
- 今後の世の中の在り方や「withコロナ」を真剣に考えている
- 人と接することを警戒するようになるのではないか
- ウイルスは30億年の歴史、人類は高々20万年を考えると共存しかない
- 日常生活のストレスに驚き、新たな生活パターンの選択について考え始めた
- 私たちシニアの労働環境や暮らし方はどんな変化があるのか、対応できるのか
- 高齢者は持病、歯科、眼科、マッサージなど医療関係の外出機会が多いので心配
- 万が一感染した場合を考えての心の準備についてのマニュアルが必要 ・感染して骨になるまで会えないのは虚しいので、接し方を周知してほしい
- 一人暮らしの人への対策を考えるべき ・かつてない国難に対応するために、地域住民が縁創りが必要
- (学校休業による)家庭教育の重要性
- テレワークやオンライン授業は不可欠となるが、弱者への支援が必要
- グローバリズムは必要だが、サプライチェーンの一国依存からは脱却
- 政権や社会がおかしいと気づき、行動を始めたのはよい
- コロナ禍は天から「生き方を考えなさい」というお告げ
- みんなで一つになろうとする動き、日本に生まれたことの喜びを確認
以上